2014-07-11から1日間の記事一覧
Q 私は薬局に勤めています。薬剤の有効期限について、店の薬剤師から厳しく注意をされています。でも、薬の有効期限はどう決められているのでしょうか。また、薬の保存場所はとこが最適なのでしょうか。(25歳 店員 東京) 薬は化学物質なので、時間が経過…
Q 私は都心に近い老人病院で、痴呆性の老人の介護をしている者ですが、痴呆症に効く薬剤はなぜできないのでしょうか。院長に聞いてみても「わからない」と言います。先生は薬剤の専門家ですので、現在、そうした新薬の開発は進んでいるかどうか教えてくださ…
Q 私は薬剤師になって10年になりますが、病院ではいつも医師の言いなりになっています。医師は薬剤師の存在を認めていないように思えることもあり、毎日、困惑しています。先生は、薬科大学の教授ですから、私たちの味方だと思うのですが、どうでしようか。…
日本人の薬好きをよく表しているのが、点滴でしょう。 日米の医療事情を比較した中野次郎先生の著書『誤診列島』(ホーム社発行・集英社発売)にも、日米の点滴注射の比較が詳しく解説されています。 それによると、アメリカの点滴の治療は、高血圧症、糖尿…
お年寄りの医療費が無料に近かった頃、漫才のネタにおもしろい話がありました。 老人クラブの面々が毎日近くの病院で顔を合わせていました。ある日、仲間の1人が現れませんでした。「()バ」)さん、今日は病気ですな」と1人が言ったとか。 また、お年寄…
Q 先日、病院に行き、抗生物質をもらいました。その時、「6時間おきに飲むように」と指示を受けましたが、「何時間おきLという薬剤は夜中に起きて飲んだほうがよいのでしょうか。(56歳 自営業 大阪) この問題に遭遇するのは、風邪などをひいて発熱し、…
Q 私は生まれつき虚弱体質で、いつも薬剤の世話になっています。素朴な疑問ですが、体の小さい人は、ふつうの人と同量でよいのでしょうか。ちなみに、私の身長は150センチ、40キロです。(28歳 公務員 鹿児島) 前にも説明しましたように、体の大きい人…
Q 私は薬学部を目指して勉強していますが、製薬会社の新薬の開発に参加し、最初に新薬を飲む人は誰なのでしょうか? (17歳 学生 東京) あなたもいずれ知ることになると思いますが、製薬会社は、新薬を開発する時、まず、実験動物を使って薬の効き目はどれ…
Q 夫は胃が弱いせいか、よく胃薬を買います。新薬がでると、当然、夫はすぐに買うのですが、従来の薬より効き目がよいのでしょうか。(49歳 主婦 広島) 新薬には、2種類あります。 それは、まったく新しく発明されたピカピカの「ピカ新」と、新薬に似たよ…
Q よく「苦い薬のほうが効き目がある」と言われますが、良薬は、本当に苦いのでしょうか。 これは人間の舌に、味覚の受容体という物質があるからです。甘い、辛い、苦いということがわかるのは、甘い、辛い、苦いという性質を持った化学物質が、舌に存在す…
坐剤は、何も字の通り、坐った姿勢で投薬するわけではありません。肛門を通して直腸内に投与する薬剤のことを「坐剤」といいます。 坐剤には、固形のものもあるし、液の詰まった浣腸のような形をした「注腸坐剤」と呼ばれる薬剤もあります。坐剤を誤って食べ…
点滴は、本当に効くの? 単に保険の点数かせぎじやないの? と聞かれることがあります。 この問いに対する答えは、その投与速度によりけりだと言うことができます。 同じ薬を2種類の点滴速度(遅い場合と速度を2倍に上げた速い場合)で投与した場合、循環…
では、塗り薬はどうでしょうか。 塗り薬は、皮膚科の治療などでよく使われている薬剤です。皮膚の炎症や本虫などの感染症を治療する場合、炎症を抑えたり、殺菌する目的で使われています。 薬剤と言っても、その性質は千差万別です。 水にまったぐ溶けない薬…
「二コチンパッチ」という薬剤があります。 これは、貼り薬に二コチンを含ませた製品です。商品名は、二コチネルTTSです。 愛煙家が禁煙を試み、いろいろと努力してもなかなか成功しないのが現実です。無理に禁煙すると、禁断症状がでて、仕事中に急にイ…
女性の更年期障害の治療にも、貼り薬が使われはじめました。女性が50歳ぐらいになると、子宮の機能が低下し、女性ホルモンの分泌量が減ります。そうなると、毎日の生活で、急に汗をかいたり、急に怒りっぽくなったり、イライラしたり、肩こりがひどくなった…
2000年に入り、胸に貼るぜんそくの貼ひ薬が北陸製薬から発売されました。 薬の主な成分は塩酸ツロブテロール(商品名ホクナリン)です。この薬は、気管支の周りの筋肉を拡げる働きがあります。 今までは噴霧式の吸入剤と飲み薬とがありました。吸入剤は、発…
また、貼る場所によっても、薬が吸収される速さ、効き具合が変わると言われています。 人間の皮膚でもっとも薬の吸収が速いのは、男性の睾丸の裏側のシワシワになっている部位だと言われています。 しかし、そのような部位の貼り薬は見たことがありません。…
1980年代の前半から、乗り物酔いの治療薬としてスコポラミンの貼り薬が、欧米で使用されるようになりました。残念ながら日本では販売されていません。日本では、心臓病、狭心症の予防薬であるニトログリセリンを含んだ貼り薬(商品名ニトロタームTTS、ミ…
将来性豊かな、副作用の少ない貼り薬 貼り薬は古くから、運動の後の筋肉痛をとる目的でよく使われてきました。しかし、近頃は全身性の作用を期待して、狭心症の発作の予防薬剤などにも応用されています。 貼り薬の形として、「パップ剤」と呼ばれるシップ薬…
では、体のどの部分に注射薬を投与しても、薬は同じように速く吸収されるでしょうか? 答えは、ノーです。 皮下注射と筋肉内注射では、薬の吸収される速さがちがいます。筋肉内注射の場合でも、投与する部位(場所)によって、薬の吸収される速さに差がでま…
注射薬は、投与する部位で効き方がちがう さて、前に説明したように、薬剤を飲むより注射のほうが速く効くことがわかっています。 ですから、注射薬は、即効性を期待して使われます。そこで、注射薬を投与する場合には、静脈中に直接投与する静脈内注射と、…
いっぽう、手で掴んだ時、やわらかくブヨブヨとしたカプセル剤もあります。鼻炎薬などの大衆薬として売られている薬剤などです。 このようなカプセルを「ソフトカプセル」と呼びます。そもそもは1980年代の第丁沢健康食品ブヽ‐‐ムの時代、ビタミンEのソフト…
*キャップの工夫 かつて、アメリカの薬局の店頭に置いてあった「タイレノール」という鎮痛薬のカプセル剤のキャップを開け、薬剤を取りだし、代わりに青酸カリを入れ、再び店頭に放置した事件がありました。この事件の教訓から、いったんキャップをはめれば…
ワクチンを接種した後、子供のなかには皮膚にブツブツなどの発疹がでる、という副作用報告がありました。 これは、その後の研究により、ワクチンに含まれているゼラチンによるアレルギーも1因になっているのではないかと言われています。注射薬の場合は、動…
粉末の薬は、口のなかで頬の裏側などにひっついて、飲みにくいという欠点があります。 そのような場合、若い人は別にして、オブラートに粉末の薬を包んで飲む方法を思いだす人もいるでしょう。薄いデンプンで作った、透明なフィルム状のオブラートを広げ、そ…
病院、調剤薬局でもらう薬剤で、非常に大事な薬剤として、心臓病薬のジゴキシン(商品名はジゴキシン、ジゴシン)、糖尿病薬のグリペンクラミド(商品名オイグルコン、ダオニール)があります。 このような薬剤は効き目が強いため、お年寄りが丸ごと1錠飲む…
錠剤には、いろいろな大きさがあります。 しかし、飲みやすさという点では、外径が素錠では8mg、糖衣錠では9mgがよいと言われています。これより大きくても、小さくても飲みにくいという調査結果があります。 この調査では、糖衣錠は素錠よりも1mgほど大…
薬剤として、もっともポピュラーなものは「錠剤」です。 丸い錠剤から平らな錠剤、なかには下駄のように細長い錠剤まで、さまざまな形の錠剤が作られています。また、小さなものから大きなものまで、いろいろな大きさがあります。一般に売られている風邪薬や…
感染症の病気に用いた点眼液は、必ず、残さずに捨てましょう。また、絶対に家族や友達に譲ってはいけません。友人や家族に感染症を移すことになります。感染症以外の病気に用いた点眼液は、使用後、冷蔵庫に保存しておけば、使用期限内であれば、1年後でも…
目の粘膜から薬を吸収させ、全身的に作用させるタイプの薬剤の研究が行われています。しかし、まだ製品にはなっていません。現在では、目薬は局所的に目に効かそうという目的で使われています。 目薬には2種類あります。すなわち「点眼液」と「眼軟膏」です…