Q 私は薬局に勤めています。薬剤の有効期限について、店の薬剤師から厳しく注意をされています。でも、薬の有効期限はどう決められているのでしょうか。また、薬の保存場所はとこが最適なのでしょうか。(25歳 店員 東京)

Q 私は薬局に勤めています。薬剤の有効期限について、店の薬剤師から厳しく注意をされています。でも、薬の有効期限はどう決められているのでしょうか。また、薬の保存場所はとこが最適なのでしょうか。(25歳 店員 東京)

 薬は化学物質なので、時間が経過すれば化学構造がくずれます。化学構造がくずれると、薬とはまったく異なった化学物質になります。

 そこで、薬剤としての製品の品質を保証できる期間を示しているのが「有効期限」です。化学物質は、液体の状態であっても、固体の状態であっても、化学反応を起こします。化学反応の速さは、一般に温度の上昇幅の二乗に比例すると言われています。

 したがって、温度の高い所に薬剤を置くと、化学反応が速く進みます。逆に、温度の低い所に置くと反応の進行は遅くなります。

 身近にある温度の低い所といえば、冷蔵庫です。使用後、薬剤をビニール袋に入れ、冷蔵庫に保存(約10で以下で十分)するようにしましょう。しかし、家庭ではただ単に入れておくと、子供が誤って食べてしまう危険性もあります。そこで、パソコン用フロッピーディスクのケースのように、カギのかけられる容器に入れておくと安心です。

 いっぽう、低カリウム血症薬のアスパラギンカリウム(商品名アスパラKなど)、抗てんかん薬のバルプロ酸ナトリウム(商品名デパケンバレリン、(イセレニンなど)は、吸湿性が高いので、これらの錠剤を湿度の高い場所に置いておくとドロドロになります。冷蔵庫内がいっぱいであれば、シリカゲルなどの乾燥剤とともに空缶などで保存しましょう。

 ぜひ、薬剤の保管場所には注意してください。