MabTheraはANCA関連血管炎に対するNICE承認薬

NICEは本日、まれな自己免疫性状態(rare autoimmune condition)である抗好中球細胞質抗体関連血管炎(anti-neutrophil cytoplasmic antibody (ANCA)-associated vasculitis)に対する治療薬としてリツキシマブ(rituximab;MabThera)を推奨するガイダンスを発表しました。

リツキシマブはANCA関連血管炎(多発性血管炎[polyangiitis]を伴う重度の肉芽腫症[ granulomatosis ]と顕微鏡的多発性血管炎[ microscopic polyangiitis])の寛解(remission)をもたらす薬剤として認可されています。NICEはシクロホスファミド( cyclophosphamid)治療が限界に達したときにのみ、リツキシマブとグルココルチコイド(glucocorticoid)の併用を推奨しています。

抗好中球細胞質抗体関連血管炎(ANCA)は血管壁に影響を及ぼす炎症性免疫疾患であり、多くの器官に影響して組織破壊( tissue breakdown )および損傷をもたらします。多発性血管炎を伴う肉芽腫症(GPA)と顕微鏡的多発性血管炎は、微小血管(small blood vessels)に影響するANCA関連の血管炎です。ANCA関連血管炎は主に肺や腎臓、耳、鼻または副鼻腔に影響を及ぼすものであり、器官によっては出血や発疹(rash)、難聴(deafness)を引き起こします。イギリスでは毎年約1200人がANCA関連血管炎と診断されており、60~70歳の人々が最も多いです。

治療で最初に重要になるのは寛解をもたらすことであり、その次に寛解を維持して必要に応じて再発に対処します。十分なケアの甲斐があり、今ではANCA関連血管炎の患者の多くが通常の生活を送れるようになります。