癌のBRAF V600E変異を検出する初の完全自動化テスト

Ventana社がさまざまな癌におけるBRAF V600E変異を検出する初の完全自動化テストを開始しました。
独占的ならセンス契約が初のBRAF V600E IHCテストの道を切り開きました。

ロシュグループのメンバーであるVentana Medical Systems社が本日、種々の腫瘍におけるBRAF V600E 変異を検出するためにBRAF V600E免疫組織化学(immunohistochemistry:IHC)テストを実施したことを発表しました。このテストは、最も頻度の高いBRAF変異『V600E』を検出するようデザインされています。

V600Eは結腸直腸がん(colorectal cancer)などのさまざまな癌において重要な役割を果たしていることがわかっています。結腸直腸がんは最も一般的なタイプの癌であり、癌による死亡の第一原因です。BRAF V600E 変異はメラノーマや甲状腺乳頭がん( papillary thyroid cancer )、有毛細胞白血病(hairy cell leukemia)などで役割を果たすことで知られています。

がん診断分野における中心的存在として、Ventanaは多くのがんの診察や管理をサポートするための独自の免疫組織化学分析を提供しています。in vitro診断におけるBRAF V600E (VE1) IHC は、結腸がんを層別化(stratification)するための貴重な分析手段になります。

BRAF V600E (VE1)マウス モノクローナル一次抗体IHC分析( BRAF V600E (VE1) Mouse Monoclonal Primary Antibody IHC assay)は、ドイツの癌研究センター(Deutsches Krebsforschungszentrum, DKFZ)と University Hospital Heidelbergとの独占的なライセンス契約の賜物であり、これにより、 V600E 変異BRAFタンパク質を検出する新規IHC一次抗体を商品化することができます。完全自動化IHCテストは、組織におけるBRAF V600E 変異を評価するための高感度および特異的な標準テスト法を研究員や病理学者( pathologists )に提供する唯一のものです。この分析法は、OptiView DAB IHC Detection Kitを用いてすべてのVENTANA Benchmark IHC プラットフォームで実施できるよう最適化されており、簡単な解釈や研究作業への途切れのない統合を可能にします。

ロシュは、Zelboraf(vemurafenib)の付加的診断であるcobas 4800 BRAF V600 Mutation Testも提供しています。このテストはBRIM-3試験の被験者を選ぶ上で臨床的に有効であり、このテストにより選択された患者は、Zelboraf治療で良好な結果を得られることがわかっています。最新のVentana IHC BRAF分析が、BRAF V600E テスト分野におけるロシュ社の存在感を高めています。