lubiprostone(AMITIZA):便秘に悩むお子さんに朗報

lubiprostoneは機能性便秘(functional constipation)に有効であり、良好な忍容性を示すことが、Sucampo Pharmaceuticals社の臨床データにより明らかになりました。同試験結果は、『Journal of Pediatric Gastroenterology & Nutrition』に掲載されました。


安全性と有効性を調査した非盲検試験のプライマリーエンドポイントは、1週間における自発的排便(spontaneous bowel movement;SBM)の回数です。自発的排便の平均回数はベースライン時に1.5回でしたが、1週間後には3.1回になりました。つまり、lubiprostoneは統計的有意な改善に関連しているということです。


同試験の対象者は3~17歳のアメリカ人患者127名であり、体重は12kg以上、排便の平均回数は週に3回以下の者でした。患者は年齢と体重に合わせて4週間のlubiprostone治療を受けました。127名の患者のうち124名を治療および分析し、109名で試験を完了しました。


一般的な副作用は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、頭痛などであり、2名の患者が重度のAE(腹痛;鎌状赤血球クリーゼ[sickle cell crisis])を呈しました。


小児の機能性便秘はよく見られる症状ですが、この患者集団に対して使用可能な薬剤は今のところありません。今回の試験結果は、便秘に悩む子供への初の処方薬の可能性を示しています。今後は後期臨床開発プログラム(12週間に及ぶフェーズⅢプラセボ対照試験)が実施され、小児の機能性便秘に対するlubiprostoneの有効性が評価される予定です。


lubiprostoneは米国で『AMITIZA』の商品名で販売されています。AMITIZAのカプセル錠は、成人の慢性突発性便秘(chronic idiopathic constipation )や、非がん性の疼痛を呈するOICの成人に対して1日2回24mcg投与する治療薬です。