クロレラの健康食品は本当に効くのか調べてみた

健康食品としてよく登場するのがクロレラです。新聞に入っているチラシなどでもよく宣伝されています。

クロレラを論文検索してみると、31件上がってきました。

ヒトでの実験を紹介します。メタボリックシンドロームに対するクロレラの効果についてで、24~65歳の事務系労働者45名を対象にクロレラを飲んでもらっています。摂取前後で肥満度、血圧に変動はありませんでした。糖尿病の検査数値は低くなり、善玉のコレステロールは増加しました。動物実験でもメタボリックシンドロームを改善する作用があるとあります。

ストレスに対する効果も検討されています。事務系の労働者にクロレラを服用してもらい、ストレスチェックと血液検査を行っています。ストレスに対する反応が小さくなり、血液検査でも有用性が示唆される、とありました。同じように、健常および軽度の生活習慣病のリスクをもっているヒトを対象に行われた実験でも、ストレス緩和に寄与したとあります。

このほかに動物実験も行われており、これからクロレラの研究成果が出てくると思われます。ただし、市販されているクロレラ製品がこれらの研究の対象になっているかどうかはわかりません。

また、国立栄養研のデータベースでは、「『免疫脳を向上させる』『コレステロールや糖質の吸収を抑制する』などといわれているが、ヒトでの有効性については信頼できるデータが見当たらない」としています。安全性に関して、下痢、疝痛、ガス、吐き気、光過敏症、ぜんそくアナフィラキシー(アレルギー発作)が報告されています。

クロレラの健康食品に関しては、どこでどんな状態で作られているのか、製品に含まれている成分についてどのような研究があるのかなど、きちんと調べてみる必要があります。

これは他の健康食品にもいえることですが、健康食品に関して正確な知識を持つことがまず求められます。