idelalisib


Gilead Sciences社は本日、低悪性度非ホジキンリンパ腫(indolent non-Hodgkin’s lymphoma:iNHL)の治療に用いるPI3Kデルタの経口阻害剤『idelalisib』の新薬申請をFDAに提出したことを発表しました。今回のNDAで提出されたデータは、リツキシマブ(rituximab)とアルキル化剤含有化学療法に反応しないiNHL患者に対する、idelalisibの有効性を立証するためのものです。

低悪性度非ホジキンリンパ腫とは、ほぼ治癒不可能で進行の遅いリンパ腫のことであり、治療後に再発の経過をたどり、最終的には重い感染症や骨髄不全などの生命にかかわる合併症を引き起こします。iNHL患者のほとんどは疾病の進行期に診断を受けるため、iNHLの最も一般的なタイプである濾胞性リンパ腫(follicular lymphoma)の患者の平均生存期間は初期診断時から8~10年です。難治性iNHL患者の予後は非常に悪いです。

Chairman and Chief Executive Officer of Gilead SciencesのJohn C. Martin氏は次のように述べています。
「Gilead社は患者生命を改善できそうな新しい癌治療薬のパイプライン増強に尽力しています。難治性iNHL患者集団のデータで確認された奏効率と奏効期間を考慮すると、idelalisibは治療選択の限られた患者にとって重要な新療法になる可能性があります。」

承認取得までの道のりは険しいと思いますが、ぜひ頑張ってほしいですね。